Hagiyamaです。
私は先日、公認会計士向けの独立研修会にコーディネータとして参加しました。
この研修会は、独立したいと考えている会計士向けに、独立するにあたっての疑問や不安について質疑応答するという内容でした。
私自身、最初にサラリー勤務生活を辞めて個人事業主になったのが2008年なのでもう10年間くらい「独立している」という状態になります。
ですが、この間に「独立している」と感じたことは一度もありません。
「独立」の文字は「独りで立つ」と書きますが、本当に独りで立つということは不可能であり、 周りの人の支えがあってこそ初めて独りで立つことができていると考えているからです。
さて、会計業界に限らず、世間的には「人手不足」と呼ばれる状態が続いています。
東京オリンピックを見据えてなのか、特に英語のできるスタッフがどこも足りないと聞きます。
この人手不足、いつまで続くでしょうか?
私はそんなに長くは続かないと思っており、この人手不足状態が続くのはあとせいぜい2~3年程度だと思っています。
技術は日進月歩、今まで人手で行っていたことが、AIや機械によって自動化される時代。
会計事務所の主な業務である記帳代行や税務申告、また会計士監査業務というものは、業務自動化の波にのまれてどんどん業務量が縮小していく未来が予想されます。
「単調な作業で頭を全く使わない業務」は、言ってみれば人間でなくても機械でもできるため、将来において自動化されなくなっていくと考えて間違いないでしょう。
私は、領収書の束をひたすら会計ソフトに打ち込むという記帳代行の仕事は、いずれなくなると思っています。会計ソフトのfreeeやマネーフォワードでは、
銀行口座やクレジットカードと連携し自動的に仕訳を計上してくれます。
AIによって自動化の範囲がどんどんと拡大していくことでしょう。
なによりも、記帳代行は単調でやっていてあまり楽しいものではなく、こういう業務こそ機械がやるべき業務です。
かといって記帳代行について人手の業務がまったく必要なくなるというわけではなく、機械が行った仕訳を総合的にチェックしたり、何らかの理由で仕訳を調整したりという業務は必ず残るでしょう。
業務が自動化される未来は確実に来ていますが、「何の業務が自動化されて、何の業務が自動化されないか」についての見極めは非常に大切だと思います。
将来に自動化されない(できない)業務にこそ、専門家としての価値が存在するはずです。
自分のやっていることが機械に取って代わられる前に、自動化されない業務に常に目を向けていたいと思います。