Hagiyamaです。
ーー専門家の知識が重宝されたのは今は昔。これからの時代は「ソフトスキル」が大切になるーー
とある雑誌でこのような記事を2回見ました。1年くらい前と、ついこの間です。
「ソフトスキル」とは、成績や資格などの目に見える「ハードスキル」の対義語で、その人が固有に持つ見えない能力のことです。 (「ハード」と「ソフト」の違いについて例えば、ハードウェアは物理的な形がありますが、ソフトウェアは物理的な形あるものではありませんね)
一般的にいって、ソフトスキルとは次の「3つのC」のことを指すとされています。
- Critical thinking (批判的な思考力)
- Communication(コミュニケーション力)
- Collaboration(協調性)
これらは具体的に数値化することができないため、目に見えない、つまりソフトな内容として認識されています。
国家資格で監査という独占業務のある会計士の世界であっても、最近ではこのソフトスキルが重視されつつあるように思います。
2019年7月現在、会計士業界では他の業界と同じく人手不足の状況が続いていますが、いくら人手不足の状況であっても資格があるというだけで大手監査法人の内定がもらえるかというと、そうでもないようです。
昨今の大手監査法人のリクルート状況を見てみると、会計士試験の合格者で年齢が若くても、採用面接で落とされるというケースが起きているという事実を耳にしました。
それは面接での受け答えがうまくなかったというよりも、
・「常識や慣例を疑うような考え方があるか」
・「きちんとコミュニケーションができるか」
・「チームワークができるか」
といった、いわゆる「ソフトスキルを持っているかどうか」という観点で採用をしているような印象があります。
(個人的な私見:会計士資格を取るためにガリガリ机に向かって勉強する時間が長いため、こういったソフトスキルが特に疎かになりがち)
・・かくいう私もペーペーの新人の頃はというと、生意気で主張が強く上司とよく意見対立していたと当時を知る方が言っていました。批判的思考力やコミュニケーション力はともかくとしても、協調性があったかというと疑問です。
どんなに専門的な知識(=ハードスキル)があったとしても、既存の物事を批判的に見る力や、いろんな人種とコミュニケーションしたり、さらには相手の気持ちを慮ることができなければ、ビジネスをすることは難しくなると思っています。
また私個人の考えですが、ソフトスキルを鍛えるためには単に机上の知識を付けるだけではダメで、「いかに視野を広く持つか」「いかに多くの人(日本人以外も含めて)と話すか」「いかに相手の立場に立てるか」という点がカギになると思っています。