パワハラについて「時代」の移り変わり

Hagiyamaです。

昨今、世間を賑わせている芸人の闇営業関係事件の会見を見ていて、思うところを述べたいと思います。

(なお、「本当の悪は反社行為」とか「最初に嘘ついたほうが悪い」といった考えがありますが、この記事ではあくまで「パワハラ言動」にのみ焦点を置いていますのであらかじめご了承ください)


とある大物芸人さんがテレビで「会社は”時代”を読み間違えている」とコメントされていましたが、私はその通りだと思いました。

少し昔話、私が社会人新人だった頃は、私が半日かけて作成した監査調書を現場のインチャージに目の前で破かれたり、またはクライアントの人が大勢いる目の前で叱責されたりと、今では考えづらいようなことが普通にありました。

もちろん私も怒られた時は相当へこみましたが、どこに行ってもそういう叱責はあるものだと思っていましたし、世間もそれを容認する風潮があったように思います。

その当時は、「パワハラ」という言葉自体が一般的ではなくほとんど誰も使ってなかったような気がします。

冒頭のとある大物芸人のいう「時代」というのは、そういったパワハラ的な行為が普通に行われていたような時代のことでしょう。

さらには私が中学生だった25年くらい前では、教師や部活顧問からの体罰も普通にありましたので、それと比較すると今と当時とでは全然時代が違うと・・


体罰となると少し話が違うのでパワハラに話を戻しますと、過去にそういった今でいうパワハラを受けた経験のある私としては、今回の芸人事件を見ていると身に染みるものがあります。

パワハラする人というのは実は自分に対する自信の無さから来ていて、自分のやり方に意見をする下の人を権力を使ってでしか押さえつけることしかできない人のことです。

そこに論理は無く、自己の保身や傲慢・驕りといったネガティブな感情しかないように思います。

そしてパワハラしたところでその場の一時しのぎにしかならず、「あの人はパワハラをする人」「あの会社はパワハラが普通にある会社」といったレッテルが社内と社外から貼られ、周りの人が徐々に離れていき、さらには優秀な人財が入るということは無くなります。


一方で、パワハラとされる言動は、仕事でミスをしたことによる「職務上の注意」と考えることもできます。

パワハラなのか、それとも単なる職務上の注意なのか・・についての境目や線引きをするのは非常に難しいところです。

一つ確実に言えることは、論理が無く感情のままに発言していたとしたら、それはパワハラにあたる可能性が高くなります。

「俺はお前をクビにできる」

こういった言動が現代ではパワハラであるという点について、議論の余地は無いと思います。これは自分は偉いんだから俺に従えという驕りの気持ちから来ているのですが、どのような理由があれこのような言動を取ると一気に人が離れていきます。

会見でパワハラを全面的に認めていれば、事はこんなに大きくならなかったことでしょう。

時代にそぐわない行動を取ることによって、結果として多大な損失を被ることになります。時代は移り変わるもので、その時々の状況に合わせて柔軟に考え方を変えていく必要があります。

パワハラや体罰が容認された時代はすでに過去のもの。

(ちなみに私は大阪育ちで子供のころから新〇劇が大好きだったのですが、上層部があれではしばらく観るのを控えようと思いました。復活することを切に望んでいます)