新型コロナウイルスによる会計士業界への影響(景気と不景気の波は10年単位)

Hagiyamaです。

中国の武漢市発祥とされる新型コロナウィルスが全世界で猛威を振るっています。

今まで普通に活動を行っていた企業や店も、ウイルス感染拡大防止のため活動の自粛を余儀なくされ、経済は停滞しています。

日経平均株価も前年同期比で20%以上下落し、2万円を切りました。

不景気の始まり・・世界恐慌の到来と言ってもいいかもしれません。


「景気が良い」「好景気」という状態はなかなか目に見えにくいので実感もしにくいものですが、「景気が悪い」「不景気」というものはビジブル(=目に見える)で一気に加速して落ちていくものだと痛感します。

外出を控え、贅沢を控え、趣味を控え、代わりに生きていくために必要な生活必需品(食料や日用品など)に優先的に出費する。。

こうなると景気は確実に悪化します。


現在の状況を見て思うのは、今から9年前のちょうど今頃、2011年3月11日の東日本大震災を思い出します。

震災発生と福島原発事故に伴う放射能汚染により、農産物を中心とする日本ブランドが大きく損なわれ、株価は急降下しました。

原発の廃炉まで数十年もかかり、放射能の影響も未知数・・日本経済ももう終わりかと思ってましたが、震災発生から数年後、民主党政権から自民党政権に変わり、第二次安倍内閣による「3本の矢」政策によって、日本経済は大震災による不景気から見る見るうちに回復していきました。

「アベノミクス」という造語も生まれ、日経平均株価がバブル経済後最高値を記録することになります。


震災から9年ほど経ち、もうすぐ東京オリンピックが行われ日本経済も上向き続ける・・という時に、今のコロナウィルス危機です。

今まで良かった景気も一変し、どこで何が起こるのかは誰にもわからないものです。

私の属する会計士業界に限って言えば、悲観的な見方をすれば大幅な人余りの状態になることが予想されます。

景気の良いときはコストを使ってでも業務効率化をしたいと考える企業が多いと思いますが、景気が悪くなるとコスト削減を優先します。

外部委託していた業務を内部で行うこととなり、業務効率は下がってもコスト削減を優先することで従業員の雇用を守ることができます。

コスト削減により、企業の委託業務に頼っていた会計士の仕事は減少し、人余りの状況となります。


東日本大震災の危機とは違って今度の危機は世界規模なので、どこに行っても逃げ場はありません。つまり、生き残るためには戦うしかありません。

「どうすれば生き残ることが出来るか?」を常に考えて行動する必要が出てきます。コロナウィルス蔓延前の今までのやり方は、今後はもう通用しないと考えたほうがよさそうです。

”オフィスに通勤する”という概念が徐々になくなり、PCを使ったテレワーク(リモートワーク)が主流となることはほぼ間違いないでしょう。

「ピンチはチャンス」という言葉もありますので、あまり悲観的にならず、今の自分にできることを一つ一つ精一杯やるだけです。