会計士監査業界の将来(主観中の主観)

Hagiyamaです。

2019年の現在、会計士は人手不足の状態、つまり景気の良い状態です。

今の好景気は、2013年のアベノミクス政策開始の頃からずっと続いています。

私の知る限り(2002年から続く私の会計士人生の中で)、今回の好景気は過去最長のように感じます。


ですが、私はこの好景気はこのままずっと続かず、どこかのタイミングで景気が悪くなる時が必ず訪れると思っています。

私は実際、2010年~2011年頃に景気の悪化を経験しました。

当時の政権政策によって1ドル70円台の超円高となり、輸出に頼る多くの日本企業は為替原因による業績の悪化にあえいでいました。

企業の業績が良くならないので監査業界では監査報酬のダンピングが行われ、さらには監査法人はすでに別監査法人と契約している企業に営業をかけ、監査法人同士で互いに既存のパイを奪い合うという、いわゆるレッドオーシャン状態でした。

これに追い打ちをかけたのが、2008年~2010年頃に金融庁による公認会計士試験合格者の激増による、会計士の供給過多でした。


ですが、2019年現在、このレッドオーシャン時代とは全くの逆の状況が起きています。

顧客を取るために監査報酬を減らすような監査法人は無く、既存のパイを奪うどころか監査法人から営業することなく企業から監査の依頼があり、業務量に対して会計士の数が圧倒的に足りないのでその依頼を泣く泣く断るという状況です。 (冗談交じり?で、「忙しすぎて倒れる」と言っている会計士もいます)

そんな景気の良い会計士業界ですが、私は景気が良いときほどその状況に驕ることなく、逆に気を引き締めるべき時期だと思っています。

一時的に景気が良かったとしても、将来において少子高齢化の問題が本格的に顕在化すると、景気が減速することは目に見えています。

その一方で妊婦の医療費は母子加算し、保育園の数は圧倒的に足りず、保育士の給料も上がっていないという今の状況では、政府は本気で少子高齢化対策をしているのか疑問に思うばかりです (政治の話はこれくらいにしておきますが・・)


景気の減退というマクロ経済な話は、個人の力では変えられずどうしようもありません。ですが、事前に将来の景気の減速を予測し、そのためのミクロ(=個人)としての対策を考えておくことは十分に可能です。

景気が減速してしまってから気が付いて対策しても時すでに遅しなので、今の好景気の状況に浮かれず、たとえどんなに景気が悪くなっても生き残れるよう事前準備をしっかりとしていきたいと思います。