Hagiyamaです。
聞き慣れない言葉だと思いますが、今回は「セレンディピティ」(serendipity)について述べます。
セレンディピティとは、次のように定義されています。
- 「思いがけないものを発見する能力」(DS:スーパー大辞林)
- 「何かを探している時に、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること」(DS:ウィキペディア)
セレンディピティは科学者や刑事など、何かを発見する能力を求められる職業にとって必要とされています。
ですが、セレンディピティは何も職に限定されず、日常生活においても十分に役に立つ能力です。
セレンディピティの習得方法としては、次のようなものがあります。
- 特定の情報だけに集中するのではなく、常に広く眺める習慣を持つこと
- 日々の決まり切ったルーティンを避け、ランダム性を生活に取り入れること
- 自分と異なるタイプの、特に友人や知人の輪の外にいる人たちと知り合いになる時間を確保すること
- 積極的に専門外の新規学習に時間と資金を投資すること
- 五感を総動員して周りで起きていることを観察し、興味をそそる点や通常でない点に気付くこと
- 今すぐには使わないが将来役に立つかもしれない情報の効果的な記憶方法を学ぶこと
- 一見無関係な情報をつなぎ合わせ、ばらばらの情報から想定外のパターンを生み出すスキルを身に着けること
こられを見ると、何も考えずに平凡な生活を送っているとセレンディピティは身につかないということがわかります。
毎日同じことばかりを繰り返していてもイレギュラーな事項に対応できないのは当然ですし、コンフォート・ゾーン(=慣れ親しんだ場所)を抜け出さなければ、感覚を鋭くすることもできません。
凝り固まった既成概念を疑い、様々な角度から考えることによって、今までとは違ったまったく新しい発想が生まれるものだと思います。
「一日一新」(=1日に1度、小さなことでも何か新しいことをする)という言葉も、このセレンディピティを身に着けるためにあるものでしょう。
アイデアの天才と言われた故スティーブ・ジョブズは、「自分はdot(点)とdot(点)をつなぎ合わせただけ」と言っていましたが、この点と点をつなぎ合わせる能力こそ、セレンディピティの賜物でしょう。
または、スティーブ・ジョブズが初めてテレビ出演した際に、まるで子供のようにはしゃいでスタジオにあるものすべてに好奇心をむき出しにしたという逸話もありますが、こういった好奇心を持つことこそ、無味乾燥な大人にとって本当に必要なことなのかもしれません。
日々の仕事においても、セレンディピティを忘れずに業務をしたいものです。